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2007年10月28日 (日)

「伝染歌」は怖くない?

夏向きホラーだと思って観た人は肩透かしをくらったのでは。

私が観にいったときも前知識なさそうなカップルが多くて、なんだか申し訳ない気分になりました。

なんだかんだみんな映画は自分なりにイメージを持って観にいってるものだから。

たとえば「エディットピアフ 愛の賛歌」はクライマックスでピアフが「愛の賛歌」を歌いそうじゃないですか…。

(実際は映画館でお確かめください)

 

「伝染歌」は、実際ふたを開けてみるとシュールな展開で、夢の中でトンネルを歩いている主人公が

「こんなお化けが出そうなとこを自分が歩いているわけがない」

と言ってみたり

旅館の廊下でざんばら髪の女学生…

血まみれの編集部員…

すわ幽霊!と思わせて、な~んだ。。。みたいな演出があるだけで

怖いシーンはほとんどありません。

これをこけおどしと取るか、ぷぷっと笑えるかで、この映画を楽しめるかどうかが違ってきそうです。

 

この映画の本当に怖いところは、日常にひそむ無気力や燃え尽き、ちょっとしたギスギス感が死につながっているところですかね。

これは「悪夢探偵」と非常に似通った設定。

もちろん主人公格の女の子が実の父親に包丁をもって追いかけられるなんて、ホラー以上のホラーだと思いますけど。

このへんはむしろ実感値がなく、あっさり描かれていて、大事なところだけに残念でした。

 

この女の子あんずはこうした暗い過去があり、気丈で人を寄せ付けない設定ですが、あまりにハマり過ぎていて、見ている人の感情移入すらも拒絶しているように思えました。

 

一方で朱里は可愛かったです。男の子のように振舞っていますが、陸に対する好意が健気(けなげ)。

 

龍平ファンとしては陸のミリタリーファッションなど見所は多かったです。

個人的に好きだったのは、殺人現場からあんずと朱里と屋上脱出シーン。

「どうでもいいけど、早くしてくれないかな」

のセリフと表情になぜか萌え。

こういう感じで龍平さんから叱られたいのかも(笑)。

あんずを追いかけて橋の上を駆け足でいくシーン、きれいな横顔とサラサラ髪も良かった。

さらに朱里が編集部を初めてたずねてきたとき

「そっか…」

と迎える陸。

そのセリフの意味はよくわからないけど、表情とともに妙にツボにはまりました。

 

AKB48のセリフが聞き取りにくいなど気になるところはありますが、

編集部のすごい男性陣と

「これから来るメンバーの一人がトンネルの中で狂う」

それが実はあんずではなくて…

というシュールな終焉に乾杯したいと思います。

 

…………………………………………………………

※「おさんと茂兵衛」

江戸時代の有名な心中事件らしい。

同じ題材で井原西鶴は浮世草子を近松は狂言を作ったとのことです。

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